夫婦のセックスレスの問題は、お2人の関係の象徴とも言えるのかもしれませんね。
夫側の気持ち・妻側の気持ち。それぞれの気持ちが絶妙にバランスを取りながら、セックスレスという形で
かのようです。
夫が、繊細で敏感な心を持っている方だと、セックスレスになってしまいやすい傾向があります。どうしても夫・男性側は、自ら主体的に動かなければというプレッシャーを感じてしまいやすいからです。
その結果、夫婦の「答え合わせ」に、掛け違いが生じてしまいやすいんですよね。
今回は、パートナーをサポートしながら、夫婦間のセックスレスを解消していくための方法を、「無邪気になる」「ワガママになる」をテーマにして、心理カウンセラー・岩田昌樹がお届けしたいと思います。
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こんにちは。私は40代後半の主婦です。
先日の根本先生のブログを読んで、夫にもっとしっかりしてほしい=セックスの問題が潜んでいるというフレーズを目にし、非常に思い当たるところがあります。
同級生の夫と、小学生の子供との3人家族です。
夫は真面目に働き、家事育児にも積極的で子煩悩な良いパパですが、子供が生まれてからほぼセックスレスです。
そちらのほうはもともとあまり相性が良くなく、正直面倒で、避けていたら向こうも何も言わなくなったという経緯です。
ただ自分の性欲には自覚があり、浮気を考えたこともあったのですが、面倒くさがりやなので相手を探すことも続かず、あきらめて今に至ります。
現在、夫は仕事でステップアップを考えなくてはいけない時期なのですが、足踏みをして、今後の在り方に悩んでいるようです。(会社員としては恵まれて、慣れた仕事に10年以上就いており、それなりに結果を残して評価されていますが、昇進はできていません。本人は昇進したいようですが、私の目から見ても、いつも自分のことで手一杯のタイプなので、管理職には向いていないように思います)
私にできるサポートは何でしょうか。女性性を使って彼を癒してあげる、というアドバイスはこれまで何度も聞いてきましたが、セックスはしたくありません。私にできることといえば、毎日おいしい食事を作る、ぐらいです。日常生活は彼も満足していて、私がいてくれることが日々幸せだと言っています。
ただ、彼も私も煮詰まっているので、お互い何か足りないのだろうなぁ、とは思っています。
【ご相談者様名:もものかんづめ様】
『もものかんづめ』さん、ご相談いただきありがとうございます。心理カウンセラーの岩田昌樹と申します。
『もものかんづめ』さんのその強い気持ちが、ご主人にとてもよく伝わっているんでしょうね。だからこそ、
というステキな言葉を伝えてくれているんですよね。
いや~。素晴らしいですね。「いてくれるだけで幸せ」と言ってくれるどころか、感謝の言葉さえ口にしてくれない夫が多い世の中で、『もものかんづめ』さん幸せですね。
『もものかんづめ』は「与え上手」で、ご主人は「受け取り上手」なのかもしれませんね。
お互いの得意分野がパズルのピースのように、
なのだと思いますよ。
ただそんな中、「セックスレスの問題」と「夫にしっかりしてほしいという問題」が浮上してきているんですね。どちらの問題も「男らしさが足りない」という共通項があるように、私には感じます。
本来、「受け取り上手」は女性的な要素が多分にありますよね。
そんなご主人の女性的な長所が、「もものかんづめ」さんにはちょうどよかった。だけど、長所の裏面にある「与えてくれない」という部分に、
を感じてしまっているのかもしれませんね。
「プラスとマイナス」。2つが合わさっているのが、人間であり、出来事であり、人生ですよね。プラスが小さくなると、マイナスも小さくなる。プラスが大きくなると、マイナスも大きくなる。この法則には、どうやってもあらがうことはできないですよね。
つまり、ご主人が「受け取り上手」に、もものかんづめさんは「与える上手」に、
ということが問題なのかもしれませんね。
人生に起こる問題のほとんどは、「過ぎている」ことが原因ですものね。
人は誰しも、本来はいろんな側面を持っているものですよね。
もちろん、それぞれの大小の傾向はあると思いますが、場面場面に応じて使い分けながら生きています。でも、生きている中で、心が傷ついてしまうと、
してしまいます。
傷ついた感情を何度も感じたくないですからね。もう一度感じることがないように、私の心を守るんですね。傷が深ければ深いほど、その守りのガードは固く、硬くなっていくものです。
そして、出さないようにガンバる反動で、その反対の面をガンバって出そうとするようになります。
本当は受け取りたいんですよ。
でもその気持ちは、ガンバって封印しなきゃいけない。受け取らないようにするためには、見たくない面には背中を向けて、その反対の面を見るようにするしかないからです。
つまり、「一部分にだけ集中して」「し過ぎてしまう」という問題が出てくる場合があるんです。もちろん、「し過ぎてしまう」こと自体が問題なのではありません。「もものかんづめ」さんがおっしゃるように、
という部分をすこし和らげたいなと感じているのであれば、「し過ぎてしまう」ことを和らげることが大切なのでしょうね。
こんなイメージでしょうか。
そして、ここが大事なところですが、気持ちを封印しているということは、『もものかんづめ』さんは
という気持ちが、見ないようにしているだけで、心の奥底にあるということです。それが
というところに表れているのだと思います。
女性にとってのセックスは、「受け入れる」という側面が少なからずあると思いますし、そういうイメージを持たれている女性も多いのではないでしょうか。
「めんどくさい」「あきらめる」ときは、自分に対する怒り(自分を嫌悪する気持ち)が無意識に働いていて、その怒りで感情を抑えることがクセになっている場合が多いんですよね。
つまり、本当の気持ち(受け取りたい)を出したい欲求が、チョコンと顔を出してきたけれど、そんな気持ちを感じる自分に対して
怖くなって地底深くまで潜ってしまったのかもしれませんね。
そんな前提をふまえた上で、「もものかんづめ」さんがご主人にサポートできることを考えてみてみましょう。ご主人の
そんな様子を見ていると、家庭だけではなく、やはり仕事場でも「受け取り上手」な面を存分に発揮されているように感じます。「自分のことで手一杯」ということは、
ということですよね。受け取りすぎてしまうと、当然ですが、いっぱいいっぱいになって余裕がなくなってしまいますよね。ご主人は
んでしょうね。
ご主人が昇進していくためには、「与え上手」になる必要がありますよね。
という流れが、会社にはありますよね。
最近は、ボトムアップ型の組織も多いと思いますし、上司も部下の気持ちをフォローしていく力も必要になってきているので、昔ほどは「与え上手」は求められていないと思います。
ですが、会社は組織体である以上、ある程度、組織の方針を上意下達していくことは、最低限求められますよね。
それ以上に、もし「受け取り上手」のままで昇進してしまうと、さらに仕事を抱え込んでしまい、手一杯になり、ご主人のキャパが超えて、壊れてしまうかもしれませんよね。
さて、ご主人に「与え上手」になってもらうためにはどうしたらいいでしょうか?
そのためには、なぜご主人は「受け取り上手」になったのかを想像することから始める必要があると思うんです。
ご主人は「受け取り上手」になった理由。それは
からではないでしょうか。おそらく幼少期、受け取ってくれる人が周りにいなかった。それが、すごくすごく悲しかったとしたら…。
ですよね。だから、「与える」ことをあきらめたのではないでしょうか。
代わりに「受け取り上手」になることで、みんなの期待に応えようと必死に生きてきたのかもしれません。
それは、とても素晴らしい才能であることは間違いありませんが、「過ぎている」と生きづらくなるときがありますよね。
そういう経緯を想像しながら、ご主人に「与え上手」になってもらうためには、もものかんづめさんが「受け取り上手」になってあげる必要があると思いますよ。
上手に受け取ってくれる人がいたら、ご主人は
今まで、我慢して抑えていた気持ちを解放することができるんです。
「もものかんづめ」さんができるサポートは、ご主人が「自分は与えられる人間なんだ」とわかってもらうことではないでしょうか?
そして、ご主人が与えられるようになるためには、
なんですよ。
その「受け取り手」ができる人は、『もものかんづめ』さん以外に誰がいるでしょうか?
でも、おそらく「受け取る」ことを不得意をされてきた「もものかんづめ」さんが、「これからは受け取っていきましょう!」と突然言われても、すんなり「わかりました!」とはいかないですよね。そもそも、
と書かれていらっしゃるので、女性性(受け取る)を解放することに抵抗があるということですよね。
でも、そんなに難しく考える必要はないと思うんです。ただシンプルに
ことだけを心掛けてみましょう。
いつもよりちょっと「大げさに」というトッピングを追加しながら…。イメージは、
です。アイドルになった気分で、
と感情を伝えてみましょう。頭で考えなくていいんです。ありきたりの言葉に、感情を乗せて解放させることだけを意識してみましょう。
最初は恥ずかしいと思いますので、「塩対応」のAKB48の握手ぐらいのイメージから始めてもいいと思いますよ。ちょっと
な「わたし」を許していきましょう。すると、ご主人は、
という「最高の夫&男」に変身していくはずです。繰り返しますが、ご主人を育てられるのは、
ですよ。
受け取り上手なご主人が、「与える」を手にする。世の中に、2つの強力な武器を手にしている夫は、あまり存在しないですよね。わたし自身、そのステージにはまだまだたどり着けていません。
そんなご主人を見て、初めて「頼りたい」という気持ちがわき上がってくるのかもしれませんね。いや、もしかしたら
という自分への許しなのかもしれません。
夫婦がお互いに新しい価値を手に入れたとき、また新しいパズルのピースが現れ、パチッと音を立てながら「はまる」のでしょうね。
ふたりの一体感が増していき、自然と、セックスレスは解消していくものだと思いますよ。
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