今まで、誰にも言われたことがなかったのに、突然、パートナーに「あなたはアスペルガー症候群だ!」と指摘されてしまった…。心の激しい動揺が収まらず、すんなりとはその言葉を受け入れられない自分がいる。
それだけでも辛すぎてどうにもならないのに、「ストレスと不安で、抑うつ的なカサンドラ症候群になってしまった!」とまで言われてしまったら、
ですよね。今までも、気づかぬうちに、誰かを苦しめていたのかも…と、いろんな妄想が押し寄せてきてしまうかもしれませんね。そして、簡単には変えることができない「わたし」に幻滅して、将来が見えなくなってしまうものです。
今回は、パートナーに突然「カサンドラ症候群になってしまい、もう限界だから、別居・離婚してほしい」と言われてしまったときの受け止め方を、心理カウンセラー・岩田昌樹がお届けしたいと思います。
テーマは、「なかやまきんに君」です。
1年半前、中学生の息子を連れて再婚しました。現在の夫は50歳で初婚です。元夫とはDVが原因で別れました。
1ヶ月前、現夫に「君はアスペルガー症候群で、僕はカサンドラ症候群だ」と言われました。
私は45年の人生で、初めてアスペルガーだと疑われました。
自分なりに調べてみると、夫の指摘通り、アスペルガーの特性が当てはまりました。
クリニックでの診断は「黒に近いグレーゾーン」とのことでした。
夫は不安定な職業の上、コロナ禍で収入も減り、ハングリー精神もあまりないタイプです。そのため、収入面であまり頼ることができません。私自身もコロナの影響で収入が減ったことや中学生になった息子に塾などの教育費が増えたことなどもあり、仕事を増やさなければ!収入を増やさなければ!と焦り、余裕がない毎日を送っていました。
そのため、家事がおそろかになることもしょっちゅうでしたし、夫の話をじっくり聞くこともできませんでした。
今振り返れば、それも原因だったかもしれません。夫は日に日に私に冷たい態度を取るようになり、私はどんどん自分を責めるようになり、気がつけば適応障害になりました(クリニックで診断されました)。
夫は別居をすることを勝手に決めてしまい、新しい家も契約したそうです。引っ越しは来月末の予定だと言っております。
私としては、やり直せたらと思っておりますが、夫の態度をみていると、無理なのかなと感じます。
もう、私が居なくなるのが夫にとっても一番良いと思いますし、息子も将来私のことで悩むのだろうなと考えると、死ぬことしか考えられなくなりました。
毎日、毎日、書いた遺書を見直しては準備を進めています。でも、この世に未練もあるのです。
私は一体どうしたら良いでしょうか
【ご相談者様名:まつとも様】
【まつとも】さん。ご相談いただきありがとうございます。心理カウンセラーの岩田昌樹と申します。
今まで誰にも疑われたことがなかったのに、いきなり「あなたは、アスペルガー症候群だ!」と言われてしまうと、私の見てきた世界が一気に崩壊して、これまでの人生の記憶が走馬灯のように頭をかけ巡り、将来に暗雲が立ち込めたような、
しまいますよね。
と、ただただ、一生懸命に頑張ってきただけだったのに…。あまりにも突きつけられた言葉が衝撃的すぎると、そんな私の主張も、ノドに言葉が詰まって出てこなくなってしまうこともありますよね。
ですが、お気持ちはわかりますが、あまりご自身のことばかり責めすぎない方がいいと、私は思いますよ。
【まつとも】さんが、これほど思いつめて悩まれている中、もしかしたら例えが適切ではないかもしれません。ただ私は、人生にはいい意味での
だと思っていますので、誤解を恐れず、あえて語らせていただきます。
今年の流行語大賞の候補30語に、なかやまきんに君の「ヤー!パワー!」が選ばれましたよね。20年以上言い続けているギャグが、今年、花開いていたわけです。
【まつとも】さんがグレーゾーンと診断された理由が、アスペルガー症候群のどの特性が強かったからなのか、わからないですが、一般的な特性としては、
と言われますよね。その特性を、なかやまきんに君に当てはめてみると、どうでしょうか。(なかやまきんに君がそうだと言っているわけではありません。あくまで例です。)
私は、傾向が似ているような気がしています。繰り返しますが、なかやまきんに君さんがそうだと言っているわけではありません。あくまで傾向です。
さらに、完全な私見ではありますが、時系列でよくあるパターンを見てみることにしましょう。繰り返しますが、あくまでイメージです。
あたりまえではありますが、20年以上続けることができるのは、
と、外からの評価にひるんでいないことですよね。いつだって、自信満々にやり続けているからこそ、愛されるようになっていくんです。なかやまきんに君は、
だと思うんですよね。そうじゃないと、めげてしまいますよね。
私が言いたいことは、アスペルガー症候群的傾向だったとしても、それは「特性」ですよね。
のことです。平均点傾向のゼネラリスト的ではないというだけのことです。
「でも、できないことを指摘されると、自己否定につながってしまいます…」と感じてしまいそうですよね。もちろん、最初は「あっけにとられたり」「雰囲気」に、敏感になることだってあるでしょう。
でも、目指すべき生き方は、なかやまきんに君スタイルかもしれないと、意識することが大事だと思いますよ。
「これが私だ」と
んだと思います。
なかやまきんに君は20年以上かかったかもしれませんが、夫婦はその密度が圧倒的に違いますよね。接する頻度&接してきた頻度が、「桁違い」なわけですから、もしかしたら必要なのは、数ヶ月というレベルかもしれません。
ひるまずやり続けることではないでしょうか。そして今、【まつとも】さんができることは、
だと私は思います。
そもそもの原因は、「仕事にシングルタスク」になってしまって、ご主人や家庭のことが、おろそかになってしまったことかもしれないんですよね。だとすれば、ご主人が必要だと伝え続けることは、
ではないでしょうか。
なかやまきんに君と同じです。最初は、拒否されるかもしれません。でも、やり抜くことです。それは、
はずです。そして「仕方がないな…(笑)」と、心の底から笑顔があふれてくるようになりますよ。それが「愛される」ということなのだと思いますよ。
ちなみに、ご主人は【まつとも】さんのどういうところに惹かれて、ご結婚されたと感じているでしょうか?
というところなどからの私の勝手な想像ではありますが、【まつとも】さんの
そういうところに惹かれたわけではないでしょうか?
もしそうだったとすると、この特性は、アスペルガー症候群的特性と似ていると思いませんか?もしかしたら、今【まつとも】さんが悩まれている
のかもしれません。ただ、
という期間が続いてしまい、ご主人は【まつとも】さんの特性の裏面を見てしまっていただけかもしれませんよ。長所は、裏返すと短所になるものですよね。それは、誰でもそうです。
ということは、ご主人は
ただの「掛け違い」かもしれない。そう感じるのですが、いかがでしょうか。
からみあってしまった糸を、ほどきましょう。ただ、ほどけばいいだけです。もしかしたら、【まつとも】さんのその特性は、
かもしれませんよ。
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