仲の良い夫婦だったとしても、言いにくかったり伝えづらいことが、1つや2つはあるものですよね。
中でも一番伝えづらい内容は、
についてではないでしょうか?どう伝えても、
そんな怖れが拭いきれず、「私が我慢するしかないか…」とため込んでしまうケースも多いですよね。
今回は、相手を傷つけずに「言いにくいことを伝える方法」を、心理カウンセラー・岩田昌樹がお届けしたいと思います。夫婦だけではなく、仕事・会社などの人間関係全般にも使える考え方だと思いますよ。
キーワードは、
です。
\動画でもご覧いただけます!/
いつも、拝見しています。
最近、困っているのが、主人の体臭、口臭がキツくて、(タバコを主人は吸います)私が臭いなって、感じる事を、主人を傷つけずにどのように伝えたらよいか、困っています。
私は、香りフェチなので、少しの不快な匂いでも辛いのです。なおかつ、潔癖症なので、主人がもとから飼っていた猫ちゃんがキッチンにあがったりすると、必ずアルコール消毒するのですが、私は、キッチンを清潔に使いたいのに、主人は平気で猫ちゃんの食器をキッチンに置いてたりして、モヤモヤしていまいます。
最近は、私が使っていたキッチンタオルを主人が使いだし、何を触ったかわからない手を拭いたタオルを使いたくないと感じて、ますますモヤモヤしてしまいます。仕事の制服も、2日続けて着るし、モヤモヤしすぎて、イライラします。
最近、主人の息が顔にかかる度に、臭いがキツくて、顔にそれが出てしまいます。一体どうしたらよいでしょうか?
【ご相談者様名:さくら様】
『さくら』さん、こんにちは!ご相談いただきありがとうございます。心理カウンセラーの岩田昌樹と申します。
たしかに、体臭や口臭などのニオイは、なかなか人に指摘しづらいですよね。
「傷つけずに」というのがポイントですよね。『さくら』さんの優しさゆえではありますが、ネガティブな話題すぎて「傷つけない」は、なかなかハードルが高すぎますよね。
「伝えない優しさ」も大切だとは思いますが、誰にだって限界があるものです。
苦手なニオイを我慢できる人はいないものです。どうしても避けてしまう。人として、当たり前ではないでしょうか。
ですが、避ければ避けるほど、気になってくるものです。『さくら』さんの中で
次第に「ご主人=ニオイ」となって、ネガティブな印象のご主人が、我が物顔で生活しているかのように感じてしまうものですよね。
では、どうすればいいのでしょうか?
「ニオイ」のように伝えるのが難しい内容の場合は、やはり私は「直接伝えない」ことが大事だと思います。私が考える伝えるポイントは、
です。
では、1つずつ見ていきたいと思います。まずは「将来を見る」です。当たり前ですが、「ニオイ」の問題が発生したのは「過去の出来事」ですよね。
ですので「ニオイ」の問題を持ち出せば持ち出すほど、夫婦お互いが自然と
です。すると、過去という「後ろを振り向いた会話」になってしまいやすいですよね。
そして、「ニオイ」をポジティブな見方にできればいいのですが、どのように取り扱ってもネガティブなイメージがついて回るものです。
意識せずとも「相手への批判」を生み出し、前を向いた、建設的な話し合いができなくなってしまうんですよね。
本心では、これからのことを話し合いたいと思っているけれど、いつのまにか後ろを振り返ってしまっている…。そんな
さらなる批判合戦が、苛烈さを増していくのは必至なんですよね。
コミュニケーションは、いつだって
ことが多いんです。「過去のことなんてどうでもいい」と思ってしまうぐらい、前をしっかりと向き続けることが大切なんです。そのためには、「明るい未来を提示」する必要があるんです。
ですが、『何も見えない未来』に向かって進んでいけるほど、人は勇気を持ち合わせていないものです。
前に何もなければ、無意識のうちに、たくさん「ある」が転がっている過去に目を向けてしまうんです。だから、まずは
必要があるんですよね。
たとえば、
とご主人に伝えるとします。ご主人は、少なくとも「過去」を批判されるよりはずっと、とりあえずは「わかったよ」と言ってくれる可能性が高いと思いませんか。
もしかしたら、「オレは何をしたらいいかな?」と聞いてくれるかもしれません。そうしたら、負担のないレベルで「してほしいこと」を伝えてみてもいいと思いますよ。
「未来」のことなんです。『さくら』さんも、
ので、冷静に感謝しながら伝えやすいと思いますよ。
ご主人が「わかった」と言ってくれた後も、『さくら』さんからすると、「協力の程度が少ない」「期待通りではない」ということも多々あることでしょう。
そんなとき、言わないで我慢する必要はないと思います。我慢すると、またイライラが止まらなくなってしまいますからね。また
と思いますよ。「明るい未来」は批判とは感じにくいものですから、お互いにストレスが溜まりにくいと思いますよ。
ふたつ目は、「範囲を広げる」です。人は
ですよね。「自分がやっている感」がないと、不満・ストレスが溜まってしまうものです。その不満・ストレスは、家族中に広がっていきます。
「自分でやっている感」を持ちながら、お互いが同じ方向性に向かうためには、
ことがとても大切です。「焦点が合いすぎている」と、人は防衛的になります。それは、痛すぎるからなんですよね。
つまり、「明るい未来を提示する」ことは、1つ目にご紹介した通りですが、その明るい未来の内容を、私が本来伝えたい内容と「すこしポイントをずらす」必要があるんです。
というように、焦点をすこしぼかしましょう。
「ニオイの問題」は、清潔感を求めていけば、結果的に解決するというとらえ方ができるといいですよね。
3つ目は「感謝をする」です。
『さくら』さんのように、ご主人を傷つけたくない優しい心を持たれている方は、伝えることへのハードルがとても高いですよね。
いくら「明るい未来」を「範囲を広げて」伝えたとしても、批判的な感情を「今」持ってしまっている以上、最初の一歩を踏み出すことを躊躇してしまうものです。
「よし!伝えよう!」と覚悟しても、どこか行動がぎこちなく、
しまいますよね。
ぎこちない『さくら』さんの様子を見たご主人も、思わず固まってしまうかもしれません。身構えて、最初から臨戦態勢となり、聞く耳を持てなくなってしまうこともあるでしょう。
なんですよね。そこに「後ろめたい気持ち」を持たないでいられるかが、勝負の分かれ目となります。
後ろめたさをなくして、出だしのスタートをいかにスムーズにしていくか。スタート前にアイドリングをしておいて、「心」と「体」を温めておく必要があるんです。
つまり、最初は「パートナーへの感謝の言葉」から始めることが大切なんです。
伝える勇気がわいてきます。それはそうですよね。ご主人にとって気持ちの良い言葉を伝えるんですから、身構える必要がないですよね。
そして、伝える前に、
という行為がとても重要です。「私、良いことしている」と感じられるので、罪悪感を抑えることができますよね。
慣性の法則ではありませんが、いったん動きはじめたら、意外に言葉はスムーズに出てくるものなんです。
最初の出だしにつまずいてしまうと、後が続かないものです。ですので、最初は
感謝から始めることです。「心にもないことは言えない」とは言わずに、ご主人と私のためだと思って、そこは割り切ってみましょう!
臭いモノには、いくらフタをしていても、モレ出てくるものですよね。腐敗していき、臭いはさらに強くなっていく一方です。
でも、ただフタを開けるだけだと、お互いに辛い思いをしてしまいますよね。まずは、
窓を開けて通気性を良くして、ニオイを拡散した上で、フタを開けてみましょう。(間接的・ポイントをずらす)
そして、夫婦ふたりで「外」という未来を眺めながら、開放的な気分で語り合う。(未来を見る&感謝)そんなイメージでしょうか。
「夫婦は『鏡』」という法則を持ち出すまでもなく、『さくら』さんの気持ちが上がると、ご主人の気持ちも自然と上がるものです。
それほど、人は人の気持ちに敏感に反応するものです。夫婦であればなおさら、その「敏感さ」を上手に利用したいですよね。私を「上げる」ことが、
ということです。「まずは自分から」が、パートナーシップの大原則ですよね。
まずは『さくら』さんが、「明るい未来」を描いてみる。窓を開けて開放的な気分で、「外」(未来)を見ること。
それから、ご主人を「外」に誘ってみてはいかがでしょうか。
私たちには、守秘義務がございます。
みなさまにご相談いただいた内容を、
掲載・公開することは一切致しません。
こちらで掲載させていただいている事例は、
参考例でございます。
安心してご利用くださいませ。